KARAとわたしの短いベル・エポック

2013.10.20 Posted by 有馬ゆえ

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せっかくなので、KARAを好きになったときのことを書いておこうと思う。なぜかというと、先週の横浜アリーナでのコンサートでわたしはずいぶんと泣きそうになった(というより何度か涙した)からであり、それはその前の週にニコルの契約をめぐってのさまざまな推測があって(このへんのニュース)、なおかつニコル本人が事務所はやめるけどKARAは続けたいという宣言をして(このへんのニュース)、つまりは私が目にするこの5人のKARAは最後かもしれないにもかかわらず、彼女たちはとても楽しそうで、それがさらに切なかったからだ。

 

なんてことはいいとして、K-POPを好きになったきっかけこと、「LUPIN」から話を始めよう。

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これを初めて観たのは、2010年末だった。渋谷の桜丘カフェで、シーザーサラダを取り分けてもらいながら、わたしはお師匠さまと呼んでいる女の子のiPhoneを見つめていた。手元には、見慣れない紙のケースの、ブックレットが豪華な、ミニアルバム(シングルという概念がないことも、そのとき知った)があった。黒いスーツに身を包んだ女の子たちを、最初は杖を持ったニコルに目を奪われたり、安室ちゃんに似ているハラちゃんに目が行ったりしながら、なんと、こんな挑戦的な目をした女の子たちがいるのね、といった調子で眺めていた。しかし、衝撃的だったのが、ラストの大サビ、ギュリのシャウトと大団円的展開だった。

 

そもそも当時は、日本のアイドル界でただBerryz工房のおもしろさだけに救われていて、世の手に届くアイドルムーブメントには本当に飽き飽きしていて、煽り立てるようなリズムの楽曲とか本当にどうでもいい、同じような曲ばっかりでたのしくないし遊びがないし音楽としておもしろくもないし、とうんざり気味だったのだ。ただ、この「LUPIN」一曲でおちたわけではない。わたしを陥落したのは、同時活動曲の「Umbrella」だった。

 

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しかもこれ、わたしが初めて観たのと同じ放送の動画!!!!!!

 

この曲のなにが素晴らしいかというと、ミディアムテンポの明るいポップソングだということだ。アイドルがこれだけイメージの違う楽曲を、しかも同時にリリースして公の電波に乗せて歌うなんてことは、少なくとも当時の日本のアイドル界ではなかったはずで、なんと度量がでかいんだ韓国のアイドル界は、そしてもっと他にどんなグループがいてどんな曲があるのだ、とすぐに気持ちが持っていかれていた。

 

あとから考えると、KARAは非常に日本アイドルと似た側面を持っていて、たとえばわたしが一番か好きなギュリはスタイルがぜんぜんよくないし、全体的にダンスのスキルも他のグループより低めだと思う。5人組というのも日本的だし、完璧じゃないズレみたいなものも日本人(のアイドルヲタ)好みだなと思う。とはいえ、KARAに初めにひかれたのは、圧倒的な楽曲のよさだった。

 

同じアルバムの「Tasty love」

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シングル曲「Honey」とかはさんでみよう。わたしが好きなのは、紫のワンピースでアニメ声の女神というあだ名の人です。

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「ヨールレイ」もあった!

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「what is this」もかわいいよ~。

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「wanna」はアホなドラマ仕立てなのがすばらしいです。みんなかわいい。

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というわけで、KARAからズブズブとK-POPにハマっていったわたしは、翌年まさかの日本デビューイベントに足を運んで、当時気を取られていたハラちゃんにお師匠さまから教えてもらった「のむちょあよー(大好きです)」と伝えることになるのだが、それはわたしにとって最初で最後の握手会であり、初めてKスターを目の当たりにした瞬間であり、日本デビュー曲がMisterであることへの落胆はあったものの、ここまで彼女たちが馬車馬状態になるとは予想だにしなかった、短きベル・エポックの始まりなのであった。

 

 

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